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わき汗は治せる?

わき汗が過剰に出てしまう病気のことを“腋窩多汗症”と呼びます。

  • 「服の汗ジミで、好きな服が着れない」
  • 「仕事や勉強に集中できない」
  • 「汗のにおいが気になり、人と関わりたくない」
  • 「暑い場所、精神的に緊張する機会がとても苦手」

といった声が多く、たかが汗とはいえ大きなストレスとなっているようです。 最近は、塗り薬など気軽に取り入れられる保険適応薬の選択肢も増えました。 病院やクリニックで治療をして、わき汗による日常生活のストレスを減らしましょう。

原発性腋窩多汗症とは

他の病気や障害などの原因がないにもかかわらず、わき汗が多くなる病気です。 日常生活に支障をきたすほどの多量のわき汗が、原因なく6か月以上みられ、以下のうち2つ以上当てはまる場合に診断されます。

  • 最初に症状が出たのが25歳以下
  • 左右同様に発汗がある
  • 睡眠中は発汗が止まっている
  • 1週間に1回以上、過剰な脇汗が出る
  • 家族にも同じ病気のひとがいる
  • わき汗によって日常生活で困ることがある

治療法

◇ 保険適応のある治療法

1. 抗コリン外用薬:交感神経からの汗を出す信号をブロックする。
  • エクロックゲル®:(塗るタイプ)
  • ラピフォートワイプ®:(シートタイプ)
2.抗コリン薬の飲み薬: 広範囲に汗を抑える。

以下は、他治療で効果のない例や、重度の例など、一部のみに保険適応になる治療です。合併症のリスクもあり、すべてのクリニックで受けられる治療ではありません。

3. ボツリヌス毒素製剤注射
4. 外科的手術:交感神経を切断する手術ETS
5. 神経ブロック
6. 精神(心理)療法

◇ 保険適応のない治療法

  • 塩化アルミニウム外用:汗腺を閉塞させて発汗を抑える。
  • レーザー療法

市販の制汗剤とはなにが違うの?

処方される薬が、発汗を“抑える”医療用医薬品であるのに対して、市販の制汗剤(デオドラントスプレーなど)は、発汗を防ぐための医薬部外品です。

汗で悩んでいたらどこに受診すればいいの?

まずは皮膚科を受診しましょう。問診だけで診断可能なことがほとんどですので、これまで相談しづらいと思っていた方、市販薬でセルフケアをしてもわき汗に悩んでいる方など、お気軽に相談ください。腋窩多汗症の診断となった場合には、症状の程度や、ライフスタイル、費用を考慮して、患者様それぞれにあった治療法をご提案します。